本をよく買う人なら、積ん読の経験が一度はあるのではないでしょうか?
積ん読(つんどく)とは、「入手した書籍を読むことなく自宅で積んだままにしている状態、あるいはその状態にある本」と定義することができるでしょう。
不思議なもので、買う前は「何としても読みたい!」と思って買った本も、いざ購入して家に持って帰ったり、Amazonの配達が届いたりして手に入ると、途端に「あとで読めばいいや」という気持ちになります。
そしてまた新しい本が欲しくなり、手元にある本をまだ読み終えていないのに買ってしまうのです。
僕自身、罪悪感を抱えながらも積読をやめられず、その数が増えて数冊貯まったところでさすがに読み始めるのですが、それが読み終わるとまた新しい積読を貯めてしまいます。
もうこれは一種の病気と言えるでしょう。
本を買っても、次から次に新しい本が読みたくなる、買いたくなる。
手に入れただけで満足してしまい、また新たに興味のある本を見つけるとそちらを手に入れたくなってしまう。
僕の場合、最終的にはすべて読んでいるので本に使ったお金は無駄にはなっていませんが、本棚に並ぶ未読の本が視界に入るたびに罪悪感にさいなまれています。
そして、人によっては積ん読を貯めに貯めて結局読む気がなくなり、一度も開かないままメルカリ送りにする人もいるようです。
そう、積ん読は財布にも心にも有害なのです。
どうすれば積ん読をやめられるのか。
考えられる対策を書いてみたいと思います。
誰かにおすすめされた本を買わない
自分の興味で選んだのではなく、誰かにおすすめされたという理由で本を選んだ場合は積ん読になることが多い気がします。
ここでの「誰か」とは身近な人だけでなく、おすすめの本を紹介するインフルエンサーや著名人も含みます。
特に、自分が憧れる人や尊敬する人がおすすめする本は絶対に読みたくなるでしょう。
僕自身も経験がありますが、その本を読むことで憧れの人に一歩近づけるような気がして、つい衝動買いをしてしまうのです。
しかし、そういう本が自分の興味とマッチしているとは限らず、興味がない本を買っても読む気にならないのは当たり前です。
本は自分の興味や関心のままに買うべきで、誰かにおすすめされたからという理由で買うのはやめた方がいいでしょう。
そんな本を1冊読んでも、憧れの人に近づけるわけではないのですから。
流行本を買わない
ベストセラーや流行本も危険です。
「ビジネスマンの必読書!!」みたいな煽り文句と共に書店の目立つところに何冊も並べられている本を見ると、これを読まないと時代遅れになってしまうように錯覚します。
この手の本は不安解消剤とも言え、買うだけで立派な人間になったような錯覚や、努力をしているような錯覚を覚えます。
しかし、この手の本は実際は中身が薄くて、煽り文句で注目を集めなければ売れないような本であることが多いです。
一度深呼吸して、本当にこの本は役立つのか?と自分に問いかけましょう。
目的なく書店に行かない
目的がないのに書店に足を運ぶのも危険です。
ネットで本を買う場合もおすすめの本が勝手に表示されますが、書店では見渡す限り興味のある本ばかりです。
ふらふら歩いているうちにあれも読みたい、これも読みたいという気持ちがわいてきます。
「この本を買う!これ以外は買わない!」という強い気持ちを持って書店に入るのは構いませんが、「面白い本はないかな~」という気分で入るのはやめましょう。
そういうノリで書店に入って買った本がためになったことは僕の経験上ほとんどありません。
ネットで見かけた本をすぐ買わない
ネットでは日々たくさんの本が紹介されています。
僕自身もおすすめの本を紹介する記事を書いていますが、そういった本がすべての人に必要な本かというと、決してそんなことはないと思います。
誰かが本を紹介しているのを見ると
「僕もこの本を読まなくては!」
みたいな気分になりがちですが、一度目を瞑って「本当にその本を読みたいか?なぜ読みたいか?」と自分に問いかけましょう。
買わなくてはいけない理由はそんなにないはずです。
もちろん、そういった本に価値がないとは言いません。
たくさんの人がおすすめする本は自分にとっても面白い可能性が高いですし、きっと学べることはあるでしょう。
問題はそういった本が次から次へと視界に入ってくることで、読み終わらないうちからまた別の本が欲しくなります。
一度Amazonの買い物かごに入れておいて、1週間ほどたってからそれでも読みたければ買うようにしましょう。
僕の経験上、そういった本を1週間たっても覚えていることは稀で、覚えていて購入した本は本当に役に立っています。
このライフハックはかなりお金を節約しますので、皆さんも試してみてください。
積読は本当にメンタルに悪い
いかがだったでしょうか?
「本は自分の関心で選び、買った本を読むまで他の本を買わない」というのがもちろん最強の戦略なのですが、それが難しいから積ん読という言葉が生まれるのでしょう。
最近は広告に見えない広告も多く、次から次に新しい本を読みたくなる仕掛けが世の中にあふれています。
そういった仕組みに流されるままに本を買い続けると、お金を失い、知恵も経験も身につかず、積み重なった本に対する罪悪感しか残らないという結果になります。
繰り返しますが、積ん読は本当に罪悪感が強いですし、お金も無駄になってしまうため、なんとしてもやめるべきです。
本を読み始めてもすぐに飽きてしまうという人なら、kindle unlimitedなどのサービスを活用するのも手だと思いますので検討してみてください。
僕自身もこのサービスを使うようになってから積ん読が減り、お金を無駄にすることが少なくなりました。
さすがに最新の本は必ず読めるとは限りませんが、古典からベストセラーまで、幅広いジャンルが網羅されて充実した内容になっています。
病的に積ん読をしてしまう人は試してみるといいでしょう。
みなさんの読書生活が積ん読から解放された心穏やかなものになることを願っています。
それではよい1日を!