就職活動を始めたころ、様々な疑問を抱いていた。
「結局、学歴フィルターはあるのか?」
「体育会や帰国子女は有利なのか?」
「ESや志望動機は何が基準で評価されるのか?」
といったよく耳にする話題についてだ。
大学の先輩から聞く話やネットで見かける経験談などでは、こうした疑問に対して人それぞれ異なる意見を持っていることが多く、はっきりとした答えはわからなかった。
ES(エントリーシート)で企業は何を見ているのかも、企業をどう選べばいいのかも全く分からなかった。
就職活動が本格化する前に少しでもこういった疑問を解決しておきたいと考えた僕は、書店の就活コーナーに足を運んだ。
そして見つけたのがこの本だった。
日本の就活では「夢を持て」と語る大人がいる一方で、「就活に夢を持ち込むな」と語る大人もいて、何が正しいのかわからない。
「学歴フィルター」はあるのかないのか、あるとしたらそれはなぜなのか。
学生が就職活動で抱える「モヤモヤ」に対してこの本は一応の「答え」を示してくれる。
僕が読んでいて以外に感じたことを一つ挙げると、
「体育会学生を冷ややかに見る採用担当も多い」
という点である。
一般的に体育会は「根性と体力があり、上下関係やストレスへの耐性もある」というイメージを持たれやすく、またアピールもしやすいため、就活においては有利とされる。
それがなぜ冷ややかに見られるのか。
筆者によると、採用担当の中には体育会就活生に対して
「プロを目指して大学生活を送ったが、『夢』をかなえることが出来ず『しかたなく』就活をしている」
というイメージを持つ人もいるという。
プロになる以外の進路としては体育教員やスポーツ系企業が第一志望で、自社の志望度は高くないだろうと判断するわけだ。
これは僕にとってはとても意外な視点であった。
この他にも、
「学歴フィルターはあるのか、あるとしたらなぜなのか」
「企業はESや志望動機で何を見ているのか」
「早稲田はなぜ就職実績で慶應に圧倒されるのか」
などなど、就活生が抱える様々な疑問に対する答えを示してくれている。
「ブラック企業の見分け方」なんてトピックまであり、これから就職活動をする人はもちろん、就職活動を終えた学生や社会人にとってもためになる内容だと感じた。
興味があればぜひ読んでみてください。